アパートの売却を買取業者に依頼する際に注意したいこと

不動産

アパートをできるだけ早く売却したいと考えた場合には、仲介業者を利用するよりも、買取業者を選んだほうがよいのではないかと思っている人は多いことでしょう。
買取業者を選ぶ場合には、比較的早い段階で買い取ってもらうことができ、仲介手数料もかからないなどのうれしいメリットが期待できます。
しかし反対に依頼する際に注意しておかなければならないこともあるため、そのデメリットもしっかりと把握したうえで、考える必要があります。

 

そもそもアパート買取業者とは?

そもそもアパート買取業者とはどのようなものなのかというと、自分の企業で買い取ったうえで、それを保有しながらリフォームなどの付加価値をつけて売却する業者のことを呼んでいます。
依頼した場合には、アパートを買いたいという人が見つかるまで待たなくてもよいということです。
業者が提示する条件で契約が成立すると、その値段ですぐに売却することができます。
仲介手数料を徴収されることもなく、売却にかかる手数料を大幅に抑えることができます。
特に老朽化が原因となり早く売却したいと考えている場合には、業者への依頼を積極的に進めた方がよいといえます。
瑕疵担保免責によって売却した場合には、その後に万が一不動産の欠陥が見つかっても責任を負う必要もなくなります。
プロの業者に売却した場合には、この瑕疵担保免責が特約設定となり、契約することが一般的です。
老朽化によって様々なトラブルが発生したり、入居率が下がってしまった場合には、仲介によって売却することにはかなり難易度が上がるといえます。
このような場合には、不動産業者に買い取ってもらった方が、売却をスムーズに進めることにもつながります。

 

仲介で依頼した場合よりも売却価格が安くなってしまう

とはいえ買取を依頼する際には、注意しなければならないこともあります。
その一つに挙げられることが、仲介で依頼した場合よりも、その売却価格が安くなってしまうことです。
業者がどのように利益を得ているのかというと、それは売却益によるものです。
つまり買い取った価格よりも高値で売却することによって、その差額により利益を得ているということです。
そのため一般的には仲介で売却するよりも、安値になってしまうことがほとんどです。
業者は不動産の売却を有利に進めたいので、古い設備があるのであればそれを新しいものに取り換えたり、場合によっては外壁塗装も行います。
このような修繕を行ってから売却をしなければならないので、仲介で売却するよりも20パーセントから40パーセントほど安く設定されてしまうことがほとんどです。
すぐに買い取ってもらえたり、仲介手数料を抑えることができるなどのメリットはあるものの、できるだけ高値で売却したいと考えているのであれば、仲介を選んだほうがよい方法となります。

 

業者により価格に大きな差が出てくる

二つ目に注意したいこととして、業者により価格に大きな差が出てくることが挙げられます。
不動産業者に査定を依頼するのであれば、一社だけに依頼をするのではなく、いくつかの業者に査定を依頼することが望まれます。
一般的に不動産業者から見た場合には、できる限り物件価格を安くした方が利益を大きく得られることから、一社だけに依頼したと分かった場合には、非常に安い価格に設定することもあります。
少しでも高く買ってもらいたいのであれば、ほかの業者にも依頼していることを伝えたうえで、複数の査定の結果を比較したうえで、条件の良い業者を選ぶ必要があります。

 

希望価格で買ってもらえるとは限らない

三つ目の注意点は、希望価格で買ってもらえるとは限らないことを覚えておきましょう。
アパートを買い取ってもらうということは、業者にとっては在庫を抱えるということになります。
在庫を抱えることは場合によってはリスクにもつながるため、必ずしも買い取ってもらえるわけではありません。
場合によっては買い取ってもらえないケースが存在し、その条件としては、耐震基準が古く新しいものに該当していない、物件の劣化が激しい、事故物件であるなどのことが該当します。
特に耐震基準が旧型の場合には、耐震補強工事を行わなければならず、修繕費用はかなり大きなものとなるでしょう。
物件の劣化が激しい場合にも同じようなことが言えます。
事故物件に該当している場合には、大きく売却価格は低くなる傾向にあるでしょう。
このような条件は業者にとっては在庫を抱えるリスクが伴うことにもなり、必ず物件を買い取ってもらえるわけではないことを覚えておきましょう。
複数の業者に相談し、修繕を得意とする業者を選んだり、再生事業に強い業者を見つけることが重要です。

 

よい条件のアパートは買取を依頼するメリットが少ない

最後の注意点は、よい条件のアパートの場合には、買取を依頼するメリットが少ないことです。
売却を考えているアパートの条件が良い場合には、仲介を選んだほうがよいでしょう。
築年数が比較的浅く、駅から徒歩圏内である、賃貸需要の高いエリアにあるなどの場合には、高い入居率が期待できるでしょう。
このような物件は金融機関からの担保評価も高いので、比較的早い段階で買い手が見つかりやすくなります。
買い手が見つからない場合には業者に買ってもらうというような順序を検討することも、一つの手段となります。
 

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